TITLE『映画大好きポンポさん』は「何者でもないけれど、何者かになりたい人への応援歌」
劇場公開5周年を記念したリバイバル上映舞台挨拶に小原好美さん、平尾隆之監督、松尾亮一郎プロデューサーが登壇【レポート】2026.06.01
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映画製作現場の裏側をリアルに描く、夢と狂気うずまくヒューマンドラマ『映画大好きポンポさん』。2021年の公開から5年、2026年5月29日〜6月4日の期間、東名阪劇場にて1週間限定のリバイバル上映が実施中です。
5月31日には舞台挨拶付き上映が開催! ポンポさん役・小原好美さん、監督・平尾隆之さん、制作プロデューサー・松尾亮一郎さんが登壇し、作品にまつわる思い出や裏話を披露しました。
●ナタリーの葛藤に、新人時代の自身を重ねる
公開から5年が経った今なお、多くのファンを惹きつける
『映画大好きポンポさん』。ステージに立った3人は、満員の客席を前に一際嬉しそうな表情をのぞかせました。
早速、制作当時の思い出を問われた3人。オーディションを振り返った小原さんは、7パターンものポンポさんを収録していたという裏話を披露。
「落ちたと思っていた」とあまり手応えがなかったことも告白しましたが、平尾監督と松尾プロデューサーはテープオーディションの段階から小原さんに注目していたと明かすとともに、
手応えのある役者には何パターンも録ってもらうのが平尾監督流のオーディションであると説明。これに小原さんは「5、6年越しにほっとしました(笑)」と笑顔を見せました。
そんな小原さんは、改めて作品の魅力を問われると、「映画の裏方」という伝えるのが難しい題材でありつつも、働く誰しもが共感できる要素があると熱弁。
業界内での反響の大きさに触れると、「私のことを未だに『小原さん』って言ってくださらない方もいるぐらい。本当に色んな方が『ポンポさんおはようございます』って言ってくださる(笑)」と笑いを誘う場面も。
それぞれの印象深いシーンについては、フィルム室でのジーンとペーターゼンの会話を挙げた平尾監督。「説教臭くなく、説得力を持って描かなくてはいけない難しいシーン」と、
物語の本質が描かれていく重要な展開へのつなぎとなる場面であると語りました。
松尾プロデューサーは、劇中の映画『MEISTER』での泥団子のシーンをピックアップ。「劇中劇で名作として称えられる作品が、果たしてそう見てもらえるのか」と、
その再現に説得力を持たせるためのプレッシャーがあったことを振り返りました。
数々の名シーンの中からお気に入りを選ぶのに頭を悩ませていた小原さんですが、ナタリーの姿に新人時代の自身を重ね合わせました。大役に抜擢されたものの現場で不安に押し潰されそうになっていた当時、
監督から「違う、君を選んだんだ。難しいことは考えず、君がやってくれたらいい」と声をかけられ、大きく勇気づけられた実体験を告白し、それだけ深く共感したシーンであると強調しました。
小原さんの言葉を裏付けるように、本作が多くのクリエイターに影響を与えていることは、ファンからのメッセージでも紹介されていました。
平尾監督は、クリエイターにとって「誰かが見つけてくれる、選んでくれるのが一番難しい」と“選ばれるまでの険しい道のり”があることに言及。
本作でポンポさんがジーンを見つけるという希望の光を描いたことについて、「今悩んでいる人や、何者でもないけれど、何者かになりたい人への応援歌になってくれていれば嬉しい」と作品に込めた真摯なメッセージを語りました。
●『ポンポさん』ファンに刺さる新作
平尾監督をはじめとしたポンポさん制作チームは、現在、初のオリジナル劇場アニメーションプロジェクト『WASTED CHEF』を展開中です。
スクリーンに特報が映し出されると、本作について監督は「料理とSFをモチーフに、テーマとして『価値とレストラーレ』という言葉をキーワードに、ふたつの世界を軸に展開されるお話となっております」と紹介。
「ポンポさんに引き続き、誰かを元気づけられるようなエンターテイメントの映画にするべく制作中です」と自信をのぞかせました。
そんな新作の特報のナレーションを務めたのは小原さん。この場を借りて出演を打診すると、監督は「ぜひ」と快諾。ポンポさんから続けての出演決定に、客席から大きな拍手が寄せられました。
ポンポさん制作チームの今後に期待が集まる中、最後は一人ひとりからのメッセージへ。
改めて集まったファンに感謝を伝えた松尾プロデューサーは「まだまだ劇場で観ていただきたい作品なのでよろしくお願いします」とリバイバル上映への来場を呼びかけるとともに、
新作について「『ポンポさん』ファンにきっと刺さる作品になっています」と宣言。平尾監督も「今日、これだけのたくさんの方々が観に来てくださって。しかも、5年も経った映画で。
それが本当に嬉しいです」と精一杯の感謝を言葉にしました。
「今年で声優活動10年が経ったんですけど、ポンポさんに出会ったのは役者としてまだ浅い時期でした。私自身、ジーン君やナタリーと一緒にポンポさんに育ててもらったところがあります」と想いを込めた小原さん。
今でも観返す機会が多い作品であると明かすと、そのチームが手掛ける新作について「めっちゃ面白いよ!」と期待感を高め、終始和やかな空気に包まれた舞台挨拶を締めくくりました。
[取材&撮影・MoA]
『映画大好きポンポさん』5周年記念コメント
平尾隆之(監督) ポンポさん5周年、おめでとうございます!
公開した当初はコロナ禍で席数も半分からスタートし、本当に厳しい状況でしたが、観てくださった方々の応援のおかげで上映館も拡大し、製作陣の粘り強さでクラウドファンディングからフィルム化、そして毎年のプロデュース上映と、たくさんの人たちにポンポさんは5年間、支えられてきました。 改めて、心より感謝致します!
これらは全て、観てくださった方々や、応援してくださった方々、スタッフの皆さまのおかげです。
ポンポさんの活躍はまだまだ続くと思いますので、よろしければ是非、これからもご愛顧何卒よろしくお願い致します。
みなさまには感謝してもしきれないほどなのですが、僕にできる事といえば、新たな作品を作り続けてお返しする事くらいしかできません。
新作映画『WASTED CHEF』もまた、皆様に喜んでいただけるよう、誠心誠意を込めて制作中です。楽しみにしていただければ幸いです。
それではまた、劇場でお会いしましょう!
松隈ケンタ(音楽) 5周年おめでとうございます。 『映画大好きポンポさん』は、様々なキャラクターが躍動しながら、映画や音楽、作品を作る人間の情熱と痛みをまっすぐ描いた、自分にとっても大切な作品です。 制作当時の熱量は今でも鮮明に残っています。 再び劇場で多くの方に体感していただけることを、とても嬉しく思います。
松尾亮一郎(プロデューサー) 劇場公開、フィルム化クラウドファンディング、ポンポさんプロデュース上映、そして5周年リバイバル上映。
長く愛される作品を作りたいと挑んだタイトルなので、今でも劇場で上映する機会に恵まれてとても感謝しています。
映画をテーマにした本作は、映画館で観るのがベストです!まだ劇場で鑑賞されていない方には、ぜひ足を運んでいただきたいです。
©WASTED CHEF PROJECT
